身体を動かす仕掛け

 こどもたちが自発的に身体を動かすことは、自然なリハビリや、運動量の確保につながります([歩行や立ち上がりを誘う仕掛け])。また、身体を動かすことで身体の運動の統合が促され、空間や自身の身体を把握する力、認知・判断力、思考力等の成長が助けられます。空間や自身の身体を適切に把握することは、自信や情緒の安定にもつながります。

■あるく

(富山大学附属病院)

 写真は、廊下の床に描かれた動物の足跡をたどって、こどもが歩いている様子です。このような仕掛けが、こどもたちの歩行を誘っています。病棟の廊下が一回り歩ける、回遊性のある構成になっていることも、このような場面の背景となっています。

(富山大学附属病院)

 車いすで廊下をまわっている親子と病棟保育士の様子です。車いすやベビーカーで病棟をまわっている様子は、特に回遊性のある空間構成の病棟ではしばしば見られます。自分で歩くのではなくてもベッド上のみの生活よりも、座位の保持などの身体への刺激につながります([歩行や立ち上がりを誘う仕掛け]を参照)。また、ちょっとした楽しみや気分転換、他者との交流のきっかけにもなります。このような廊下のお散歩は、先述のように廊下に回遊性があることや、廊下に沿ってプレイルームや、ちょっとした滞在のスペース、外が見える場所、などがあるとさらに楽しく発展性があるものになります。

■のぼる、おりる、乗る

 ほふくで段差を超えたり、スロープをのぼることもこどもたちは喜びます。

 この写真は保育施設の事例ですが、ここでは乳児の保育スペースにのぼる・下りる動作を誘う設えが常時あり、こどもたちが意欲的に身体を動かす機会がつねに提供されています。

 「行ってみたい!」「登ってみたい!」という気持ち、また登れたときの達成感や満足感がもてる環境づくりをしていることで、こどもたちが自ら挑戦する環境となっています。身体を動かせるという機能そのものとともに、動かしたくなる/動きたくなるモチベーションを一緒にデザインすることが大切だと言えます。

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