音で場面や行為を知る

 保育者やご家族が、こどもに「いまなんの時間かな」と問いかけることがしばしばあります。こどもがその場面に相応しい行為や行動をしていないときに出される問いかけです。

 こどもが場面ごとに相応しい行為や行動があることを理解すること、またそれぞれの場面でそのようにふるまえることは、こどもの自立と自律や主体性につながっていきます。求められていることがらを感じようとすることで思考力も鍛えられるでしょう。

 場面や、その場の意図をこどもたちに伝える手段として、光([光の体験])やにおい([

 写真は、クワイエットルーム(サイレントルーム)と呼ばれる、静かに遊んだり、静かに過ごしたりするための部屋です。動的な活動の場とはドアで切り離された「室」としてつくられていることで、場面の切り替えを明確に意識することができます。

 部屋の一角にある、壁に囲まれた小さな空間でも、音の聞こえ方(反響)は部屋の中央部分とは異なります。小さな空間では、自然と小さな声で話すようになります。保育者がこどもと静かに話をしたいときに部屋の隅に行くことがあると思います。このようなときには、視覚的に動的場面から遠ざけて集中して話を聞く状況をつくるだけでなく、音響的な効果が得られているのです。逆に、大きな空間では大きな声で話したくなるものです。状況に応じて音響の面からも空間を設えたり、選んだりできる環境は保育や子育てを助けるでしょう。

 他に音で場面や行為を演出する方法としては、食事の時間やお昼寝の時間、朝の導入保育の時間などの時間帯に、それぞれに相応しい音楽をバックグラウンドミュージックとして流すといった工夫もあります([表現する—音楽])。このような演出には例えば食事を楽しんだり、気持ちを活発にしたり、逆に穏やかに落ち着けることを助ける効果が期待できます。「この音楽がかかったら、遊びを中断して、必要なら片付けをして、昼食の準備をする」など、音楽やチャイム、オルゴール音などを活動の合図に使っている園もあります。

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