命の祝福

 お誕生日のお祝いは、「生まれてきてくれたことに感謝し、祝福する」こと。個人とその存在を受け止め肯定すること、それを伝える重要な機会です。

 手作りのお誕生日のカードやボードを贈るなどの心遣いは、こどもの自己肯定感を育てるでしょうし、ご家族にとっても、日々の慌ただしさのなかで大切な機会になるでしょう。

 手作りのメダルをかけてもらって、その日一日は、自分が主人公の日。行く先々でみんなに「おめでとう」と声をかけられてごきげん・・そんな一日を演出している事例があります。

 ちょっとしたお誕生日会(月ごとや当日のお楽しみ会)などは、こどもたちどうしがお互いへの思いやりを育んだり、一緒に病気や怪我とたたかうこどもたちに対して自分の存在を改めて肯定される機会にもなるでしょう。また、お誕生日なのね、と保護者どうしの会話のきっかけにもなりますし、他のこどもへの親しみの形成も助けることにもつながります。

 この写真は保育施設の例ですが、この園では、園児にきょうだいが生まれると、玄関ホールにリボンとカードを掲げてお祝いをします。イタリアのある街で園長先生がご覧になった習慣を、園に持ち帰られたそうです。いのちの誕生をみんなでお祝いするというあたたかな気持ちを環境が支援している、素敵な環境づくりの例だと言えます。

 お誕生日会などが(個人情報の保護等で)難しい場合もあるでしょう。お名前の掲示などは必ずしも必要ではありません。「今日、この病棟で誕生日を迎えるお友達がいます」というしるしに、例えば一片のリボンを掲げるといった取り組みは、命の誕生と成長を祝い、快復を祈り、あるいは懸命に生ききろうとする時間を称える気持ちを、静かに共有する契機にはならないでしょうか。

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